歯周病の治療
Doctor’s Voice
四ツ谷駅から通いやすいロケーションにある歯医者、四ツ谷デンタルオフィスでは、歯周病の治療をとても重要視しています。歯周病は、「歯茎から血が出る病気」「歯茎の不調」といった程度にとらえられがちですが、現実にはそうではありません。歯を支える骨を溶かしていき、歯が抜けてしまう病気で、最も日本人の歯を奪っている病気なのです。
近年では、歯周病は、脳疾患、心疾患、糖尿病、早産、関節リウマチなど、様々な全身の病との密接な関係もわかってきています。それにもかかわらず、ご自身では自覚症状がほとんどなく進行していく厄介な病気で、特効薬もありません。また、人類史上最も広まっている感染症ということで、ギネスブックにも載っているほどの病気なのです。
歯茎の不調など、すこしでも心配のある方は、まずは当院までご相談ください。
歯周病は日本人の歯を失う原因1位です
日本人の歯を失う主な原因として、1位が「歯周病」で全体の約40%。2位が「むし歯」で全体の約30%となっています。そして、日本人の成人の80%程度が何らかの歯周疾患にかかっているといわれています。また、40歳を過ぎると歯周病で歯を失うことが多くなります。
歯周病は細菌による感染症
歯周病は歯周ポケットといわれる歯の周りの溝の中に歯周病菌が入り、その毒素が歯の周りの歯周組織を破壊して歯を支える骨まで溶かしていく病気です。 日本人の40代以上の70%が歯周病で歯を失うとまでいわれています。さらに、40歳以上の人で歯周病になっている人は90%です。ほとんどの人が他人事ではありません。 歯周病は欧米ではサイレントディジーズ(静かな病気)といわれ、痛みも不自然さもない中で静かに病気は進行していきます。
歯周病の進行
歯周病は「歯肉炎」「歯周炎(軽度)」「歯周炎(中等度)」「歯周炎(重度)」の四段階あります。
- 歯肉炎 ・・・ 歯周病の初期段階です。歯の根本や歯と歯の間に磨き残した歯垢(プラーク)があると、歯垢に接触している歯肉が腫れて出血しやすくなります。
- 歯周炎(軽度) ・・・ 腫れた歯肉に、細菌や細菌の出す毒素が入り込んで骨を溶かし始めている状態です。
- 歯周炎(中等度) ・・・ すでに歯周病が蔓延している状態。歯の根の半分の長さまでが溶けているため、早急な措置が必要です。
- 歯周炎(重度) ・・・ 歯の根の半分以上の長さが溶けている状態です。歯を支持する骨が少なくなると歯はグラグラと動揺し、やがて抜けます。 ここまでくると、自分の口の中がおかしいと自分でも気づけますが、元の状態に戻すまで時間がかかります。
歯周病の検査方法
プロービング
歯周病の検査をするには、歯周ポケットの深さを測る「プロービング」というものがあります。プロービングでは、専用の器具を使用して、1本1本の歯の周りの歯周ポケットの深さを計測します。
X線検査
歯槽骨の破壊の程度をX線による画像でも確認します。撮影を行うこともあります。
細菌検査
歯周病の検査では細菌検査を行うこともあります。
口腔内写真
歯周病の検査では口腔内写真を撮影する場合もあります。口腔内写真では、歯茎の色なども記録できますので、治療が進むにつれての歯肉の状態の変化を確認しやすいメリットがあります。
歯周病の治療
ブラッシング指導
歯周病の治療に、ご自身で行う毎日のブラッシングは欠かせません。かといって自己流のブラッシング方法では、プラークの取り残しが発生しがちとなり、その部分は特に歯周病が進行してしまうといった事にもなりかねません。歯科衛生士が、薬剤でプラークを染め出し、正しいブラッシング方法をご指導させていただきます。
スケーリング
スケーリングは「歯肉縁上」といって、歯茎から上の見えている部分の歯石除去のことをいいます。手用スケーラーや超音波スケーラーという専用の器具を使用して、歯石を綺麗に除去します。
ルートプレーニング
ルートプレーニングは「歯肉縁下」といい、歯茎の下の見えていない部分の歯石除去のことをいいます。ルートプレーニングでは、処置を行う場所をいくつかのパートに分け、数回に分けて行います。痛みを感じないように麻酔をかけて行います。特に歯茎の奥にある歯石を放置すると、歯石にはプラークがつきやすくなるため、歯周病を進行させてしまうことになります。
歯周外科処置
時に歯周外科処置を行うことも有効です。歯周外科処置(フラップ手術)では、麻酔をかけて歯茎を切開し、肉眼で目視しながら、歯茎の奥にある除去しにくい部分の歯石やプラークを除去します。
定期的な治療
歯周病の治療は一回で終わりという物ではなく、生活習慣や様々な要素の絡み合って、お一人おひとり、進行の度合いも症状の出方も異なります。また、非常に再発しやすい為、定期的な治療を受けて、口腔内の健康をコントロールすることが大切なのです。
歯周組織再生療法
東京都新宿区四谷の各線「四ツ谷駅」から徒歩6~10分にある『四ツ谷デンタルオフィス』では、歯周組織再生療法を行っています。歯周組織再生療法は、溶けた歯を支える骨を少しでも元の状態に戻すというものです。もちろん、この治療を行えば、100%元通りに骨が回復するというわけではありませんが、歯を支える骨を元に戻していく数少ない方法の一つです。
歯周組織再生療法は、歯肉を切開・縫合する外科手術です。非常にデリケートな治療のため、治療前後の徹底した歯磨きの訓練が必須条件になります。つまり、医師の手だけではなく、 患者さん本人の努力も必要ということです。 歯周病治療の過程では、歯垢を落とすための専門的なブラッシング、歯垢のたまり場となる歯石除去(スケーリング/ルートプレーニング)を行い、そして歯周病の改善度を調べた上で実施するものですので、一緒に歯周病を治していきましょう。